にやにや日記

ゆっくりペースで更新します

●演技力

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実に4年半も日記を放置しており、うるう年日記みたいになってしまった。

そんなに長い時間が経過した実感がないので不思議な気分である。

ところで最近、20年くらい気になっていたのに観ていないスプラッタ系の映画を観た。あえて観ないというのもおかしい話だが、観たい映画に挙げるには一般的な印象が非常に悪い内容で、レンタル屋で見た血まみれの毒々しいパッケージや、実際にこの映画を観た人の感想だけでもうお腹いっぱいです、と思っていたのである。

一方、その作品に超有名なミュージシャンが主役で出演しているのは知っていて、爽やかキャラの人がスプラッタというのがどうなのか気になっていた。

感想は観て良かった!!と大声で言うものではなく、ストーリーはあるんだけど大して意味を成さないやりたい放題の作品だったように思う。ホラーやスプラッタに耐性のある自分にはそのへんは想定内で、観終わった気分も別に良くなかったし、作品自体についての総合点をつけるとしたら100点中30点くらい。

ただ、主演の演技は実に素晴らしく30点はこの演技につきる。彼の本業の音楽が私の嫌いなジャンルだっただけに、かなりこの人を見直す結果になったのだった。

作中のキレた演技が実にナチュラルなのである。聞こえない程度のぼそぼそ声で短い台詞を話す程度なんだけど、表情とか喜怒哀楽とかが極度に乏しい特性を凄く上手に演技していて、実在している人間みたいだった。

映画やドラマの異常犯罪者役の演技ってオーバーな場合が多くてしらけることが多いのだが、静かなトーンでめちゃくちゃな殺戮を繰り返す方が嫌だな。猫背でちょっと首をかしげるような立ち姿と焦点の合っていない目線が自然で、こんな人間がいたら嫌だな、いるんだろうな実際と心底思える仕上がりなのだった。

でも憑依型じゃなくて、真剣に演技した上でのテクニックなんだというのが分かる。なぜなら、本業はイケメンで元気に明るくオリンピックのテーマ曲なんかを歌っているもんね。

以前NHKで放送した国松長官狙撃事件のドキュメンタリードラマを観たが、犯人役のイッセー尾形さんの演技が素晴らしいと思ったのに匹敵すると感じた。

今回の映画の内容は酷いが、そのまま彼が俳優メインで活動していたのなら凄い成功を収めたのかもしれない。ちょっと残念。

★今日の味:セブンイレブン ゆずれもん 500ml /100円